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智慧の胡椒論:などかは下ろさぬ負える重荷を


虹と欄干Part3とPart4 FINALの幕間であり、かつPart2.5と対となるLilyソロ、Part3.9の原型は、3年半前に公開したPart3とほぼ同時期にできた。余談だが、前作の「Si mes vers avaient des ailes(わが言の葉に翼ありせば)」は元々Part3.9の後半パートとして作ったもので、本来は「虹と欄干 Part3.9~Si mes vers avaient des ailes」という1曲にする構想だった。結局分けてしまったが、渡辺のなかではどちらもPart3の姉妹曲という位置づけになっている。


Part3.9に出てくる「などかは下ろさぬ 負える重荷を」というフレーズは、虹と欄干シリーズに、どうしても入れたい言葉だった。結婚式でよく歌われる讃美歌312番『いつくしみ深き』からの引用である。

いつくしみ深き 友なるイエスは
罪とが憂いを とり去りたもう
こころの嘆きを 包まず述べて
などかは下ろさぬ 負える重荷を


「悩みを打ち明けて、重荷をおろしませんか」という、割とライトな歌詞のように感じるが、原曲の『What a friend we have in Jesus』ではもう少し説教くさいことをいろいろ言っている。

What a Friend we have in Jesus
私たちにはなんと素晴らしい友がいるのか
all our sins and griefs to bear
私たちすべての罪と悲しみを負い給う
What a privilege to carry
なんとすばらしい恩恵か
everything to God in prayer
祈りもてすべてを神に委ねることは
O what peace we often forfeit
ああ私たちはなんとしばしば平和を失うことか
O what needless pain we bear
ああ私たちはなんと不要な痛みを負うことか
All because we do not carry
それらは私たちの行ないのためである
everything to God in prayer
祈りもてすべてを神に委ねないからだ

(対訳:渡辺いと)


この曲をこれまで友人の結婚式で5~6回歌ったことがあるが、この曲を結婚式で歌う、ということに毎回ものすごい違和感があった。結婚してこれからいろいろな試練や責任と向き合っていく2人に対して、「つらいことは神様に全部委ねましょう」でいいのかよ、と。これは宗教観の薄い日本人特有の穿った見方なのかもしれない。

一方で、結婚式という状況を一旦脇におけば、「などかは下ろさぬ 負える重荷を」という邦訳は、とても優しくて素敵な言葉だと思った。そして、その言葉を本当に捧げるべき人は誰なのだろう、それはこれから重荷を負うひとたちではなくて、いままでずっと重荷を負ってきたひとたちではないか、という思いで詞を書いた。

バトンは受け取った。もう重荷を下ろして安らかに眠ってほしい。
そして私たちはその先へ続く日々を生きていく。
さよなら 愛しきひとよ。

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渡辺いと

Author:渡辺いと
(本名:渡辺峻)
1983年東京生まれ
【好きな音楽】
・クラシックピアノ
・アングラヒップホップ
・演歌
【好きな球団】
・阪神タイガース
【好きな汎用人型決戦兵器】
・エヴァンゲリオン弐号機

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